「自毛植毛に興味があるけど、自分には一体何株くらい必要なんだろう?」
「500株、1000株、2000株で、見た目はどれくらい変わるの?費用は?」
間違った株数を選んでしまうと、「費用をかけたのに満足できなかった…」あるいは「思ったより変化がなくて、もっと植えればよかった」と後悔につながる可能性も
この記事では、500株、1000株、2000株ごとのカバー範囲やデザインの違いを分かりやすく解説し、それぞれの費用相場までご紹介します。
結論:植毛の満足度は「あなたの薄毛の状態に最適な株数」で決まる
自毛植毛の成功は、単に多くの株数を植えれば良いというものではありません。
あなたの現在の薄毛の進行度、髪質、そして将来のヘアスタイルまで見据えた「最適な株数」を見極めることが、満足度を最大化するカギとなります。
まずは、500株、1000株、2000株で何がどう変わるのか、全体像を掴んでみましょう。
【早見表】500株・1000株・2000株の効果・範囲・費用の違い
| 株数(グラフト) | 移植本数の目安 | カバーできる範囲の例 | 費用相場 ※基本料金込 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| 500株 | 1,000〜1,250本 | 浅いM字の生え際、部分的な傷跡 | 約50万円~80万円 | 部分的な悩みをピンポイントで解決したい |
| 1000株 | 2,000〜2,500本 | やや深めのM字全体、軽度の頭頂部 | 約70万円~130万円 | 生え際の後退や頭頂部の薄毛が気になり始めた |
| 2000株 | 4,000〜5,000本 | 前頭部全体、広範囲の頭頂部 | 200万円前後〜 | 全体的なボリュームアップや大幅なデザイン変更をしたい |
※費用はあくまで目安であり、クリニックや施術方法によって変動します。
「株(グラフト)」とは?本数との関係性

比較の前に、基本となる「株(グラフト)」という単位について理解しておきましょう。
自毛植毛は髪の毛を1本ずつ抜いて植えるのではなく、「毛包」という毛根を包む組織ごと移植します。この毛包の単位が「株」または「グラフト」です。
1株には平均して2〜2.5本の髪の毛が含まれているため、本数に換算すると以下のようになります。
| 株数(グラフト) | 毛髪の総本数 |
|---|---|
| 500株 | 約1,000〜1,250本 |
| 1,000株 | 約2,000〜2,500本 |
| 2,000株 | 約4,000〜5,000本 |
これを踏まえて、それぞれの株数でできることを詳しく見ていきましょう。
情報参照元:
・自毛植毛1000グラフトの効果と費用はどのくらい?|アイランドタワークリニック
・植毛1000株でどのくらい薄毛の悩みを解決できる?植毛費用を解説|アルモ形成クリニック
・自毛植毛の株数(グラフト数)とは? 理想の髪型に必要な株数の決め方|親和クリニック
【症例写真で見る】株数(グラフト)別の効果とデザインの目安
症例のイメージとともに、株数ごとの効果と適用範囲を解説します。
500株:M字の生え際など「ピンポイント修正」に
500株は、広範囲の薄毛を劇的に改善するほどの量ではありませんが、「気になり始めた部分」を修正するには非常に効果的です。
- 主な適用範囲:
- 浅いM字の生え際の補修
- 前髪の生え際ラインを少し整える
- 手術痕や事故による傷跡(瘢痕)のカバー
- 向いている人:
- 薄毛の範囲がごく限定的な方
- まずは費用を抑えて植毛を試してみたい方
500株のイメージ画像

このように、少し後退した生え際の角を埋めるだけで、顔全体の印象が引き締まり、若々しく見えます。
まさに「痒い所に手が届く」のが500株の魅力です。
500株の実際の症例写真は、アイランドタワークリニックの公式サイトでご確認いただけます。
多くのビフォーアフター写真が掲載されているので、ご自身の状態と近いケースを探してみてください。
1000株:M字全体〜軽度の頭頂部を「自然にカバー」
1000株は、自毛植毛を検討する多くの方にとって、ひとつの基準となる株数です。M字の進行や頭頂部の透け感など、より明確になった薄毛の悩みに対応できます。
- 主な適用範囲:
- やや深くなったM字の生え際全体
- 軽度の頭頂部(O字)の密度アップ
- 生え際を全体的に2~4cm前進させる
- 向いている人:
- 「最近、薄くなってきたな」と自覚し始めた方
- ヘアスタイルで隠すのが難しくなってきた方
1,000株の植毛で、生え際を約2〜4cm下げられます。面積でいうと、約25〜28cm²カバーできます。初期のM字ハゲや生え際の後退なら、1,000株で十分効果が見込まれます。
参考元:植毛1,000株の効果と費用はどのくらい?実際の体験や症例を紹介|親和クリニック
1000株のイメージ画像

1000株あれば、薄毛部分を自然な密度でカバーすることが可能になり、ヘアスタイルの自由度が格段に上がります。
多くの方がこの段階で治療に踏み切り、高い満足度を得ています。
※ カミノクリニック(公式サイト)で1000株前後の症例写真が見れます。
2000株:前頭部〜頭頂部を「しっかり増毛」
2000株は、かなり薄毛が進行した場合や、デザインを大きく変えたい場合に選択される株数です。見た目の変化は一目瞭然で、劇的な改善が期待できます。
- 主な適用範囲:
- 前頭部全体の後退
- 広範囲にわたる頭頂部の薄毛
- 前頭部から頭頂部にかけての広範囲な植毛
- 向いている人:
- 誰が見ても薄毛だとわかる状態の方
- 髪型を気にせず、アクティブな生活を送りたい方
2,000株を植毛した場合、その違いは一目瞭然です。2,000株の植毛ではおおよそ4,000~5,000本程度の髪を増やすことができ、AGAの影響を強く受けた生え際や頭頂部、全体的な植毛など広い範囲で植毛を行うことができます。
参考元:2,000株植毛する場合|親和クリニック
2000株のイメージ画像

2000株の植毛を行うと、薄毛だった頃の面影がなくなるほど印象が変わることも珍しくありません。
長年のコンプレックスから解放され、人生が変わるきっかけにもなり得るパワフルな治療と言えるでしょう。
※ 親和クリニック(公式サイト)で2000株の症例写真が見れます。
500株・1000株・2000株の費用相場を徹底比較!料金の内訳も解説
自毛植毛は保険適用外の自由診療のため、費用は全額自己負担となります。
株数によって総額が大きく変わるため、しっかりと予算感を把握しておきましょう。
費用の計算式は「基本料金+(グラフト単価 × 株数)」
多くのクリニックでは、料金体系を以下のように設定しています。
植毛費用の基本料金とは?
手術に必要な機器の使用料、医師の技術料、衛生管理費などが含まれています。
大体の相場は20万円〜30万円前後となっています。
1株あたりの料金(グラフト単価)とは?
移植する株数に応じてかかる費用です。
大体の相場は1株あたり800円〜2,000円前後と幅があります。
【株数別】費用総額の目安
上記の計算式を基に、各株数の費用相場を算出すると以下のようになります。
| 株数(グラフト) | 相場目安 |
|---|---|
| 500株 | 約50万円~80万円 |
| 1,000株 | 約70万円~130万円 |
| 2,000株 | 約200万円前後~ |
株数が多くなるほどグラフト単価が割引になる料金体系のクリニックもありますが、基本的には移植範囲が広くなるほど費用も高額になります。
要注意!費用に含まれない可能性のある項目
カウンセリング時に提示された見積もりが「総額」なのかは必ず確認しましょう。以下の項目が別途必要になるケースもあります。
- 初診料・再診料
- 血液検査代
- 麻酔代
- 術後の内服薬・外用薬代
- 術後ケア用品(シャンプーなど)
後から追加費用が発生して慌てないよう、見積もりに含まれる内容を細かくチェックすることが大切です。
施術方法(FUE・FUT)による費用の違い
ドナー(移植する毛)の採取方法によっても費用は変わります。
| 施術方法 | 特徴 | 費用の傾向 |
|---|---|---|
| FUE法 | 専用パンチで毛包を1株ずつくり抜く。傷跡が小さく目立ちにくい。 | FUT法より費用は高くなる傾向。特に刈り上げない手法(ノンシェーブン)との併用はさらに高額。 |
| FUT法 | 後頭部の皮膚を帯状に切除し、そこから株分けする。一度に大量採取可能。 | FUE法より安価な傾向。後頭部に一本の線状の傷が残る。 |
現在は傷跡の目立たないFUE法が主流ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
医師と相談し、自分の希望やライフスタイルに合った方法を選びましょう。
後悔しない自毛植毛のための最重要ポイント5選
どの株数を選ぶにしても、手術を成功させ、心から満足するためには共通の重要なポイントがあります。
これを知っているかどうかで、結果が大きく変わるかもしれません。
ポイント1:将来の薄毛進行を予測してデザインを決める(「離れ小島」を防ぐ)
これが最も重要!植毛した髪は半永久的に生え続けますが、周りの既存の髪はAGAが進行すれば抜けていきます。
その結果、植毛部分だけが「離れ小島」のように残ってしまうリスクがあるのです。
信頼できる医師は、現在の状態だけでなく、5年後、10年後を見据えて、不自然にならないデザインを提案してくれます。
カウンセリングでは、将来の進行リスクについても必ず確認しましょう。
ポイント2:「安さ」だけでクリニックを選んではいけない理由
価格には、医師の技術、スタッフの熟練度、医療機器、衛生管理、アフターフォローなど、全てが含まれています。
極端に安い場合は、どこかでコストを削減している可能性があり、特に、医師の技術力は「生着率」や「デザインの自然さ」に直結します。
一生ものの投資と捉え、医療機関としての質を最優先に考えましょう。
ポイント3:医師の実績と症例写真の「質」を必ず確認する
クリニックのウェブサイトで症例写真を見る際は、その「質」をチェックしましょう。
- 様々な角度から撮影されているか
- 施術前後の写真で、明るさや髪の長さが同じ条件か
- 自分と似たタイプの症例が豊富か
- デザインが自然で、密度も十分か
多くの症例を経験している医師は、様々なケースに対応できる引き出しを持っています。
自分の希望を叶えてくれそうな医師かどうか、症例写真から見極めましょう。
ポイント4:カウンセリングで聞くべき質問リスト
カウンセリングは疑問や不安を解消する絶好の機会です。以下の質問をぶつけて、医師やクリニックの姿勢を見極めましょう。
- 私の状態に最適な株数は何株ですか?その理由も教えてください。
- 将来の薄毛進行を考慮すると、どのようなデザインが良いですか?
- 先生が執刀してくださるのですか?先生の植毛経験年数や症例数を教えてください。
- 見積もりから追加で発生する費用は一切ありませんか?
- 万が一の場合の保証制度はありますか?
親身かつ正直に答えてくれる医師こそ、信頼できるパートナーです。
ポイント5:AGA治療薬との併用も視野に入れる
「離れ小島」のリスクを避けるためにも、「守りの治療(AGA治療薬)」と「攻めの治療(植毛)」の組み合わせが非常に重要です。
植毛で失った部分を取り戻しつつ、治療薬で既存の髪を守ることで、長期的に自然なヘアスタイルを維持できます。
※東京エリアで実績のある人気クリニックを比較した記事はこちら↓

今さら聞けない自毛植毛の基礎知識|施術の流れと注意点

自毛植毛とは?自分の髪が「生え続ける」仕組み
自毛植毛とは、AGAの影響を受けにくい後頭部などの自分自身の髪を、毛根の組織ごと薄毛部分に移植する外科手術です。
移植された髪は元の性質を引き継ぐため、一度生着すれば、他の髪と同じように生え変わり続けます。
カウンセリングから施術、術後までの一般的な流れ
- 無料カウンセリング: 医師が頭皮を診察し、最適な株数やデザイン、費用を提案。
- 申し込み・検査: 契約と、施術のための血液検査などを行う。
- 手術当日: デザインの最終確認後、局所麻酔をしてドナーの採取と移植を行う。
- 術後: 術後の過ごし方の説明を受け帰宅。翌日などに検診と洗髪を行うことが多い。
自毛植毛の「株数(グラフト)」に関するよくある質問
【まとめ】500株?1000株?2000株?最適な株数を知るには、まず専門医の無料カウンセリングから
今回は、自毛植毛の500株、1000株、2000株について、それぞれのカバー範囲、費用、そして症例イメージを比較しながら解説しました。
- 500株: 気になる部分をピンポイントで修正
- 1000株: M字や頭頂部を自然にカバー
- 2000株: 広範囲の薄毛をしっかり増毛
どの株数があなたにとっての「正解」なのか、イメージが湧いてきたのではないでしょうか。しかし、これはあくまで一般的な目安です。あなたの頭皮の状態や骨格、理想のイメージによって、最適な答えは一人ひとり異なります。
最も確実な方法は、専門の医師に直接診てもらうことです。
多くのクリニックでは無料カウンセリングを実施しており、そこであなたの状態に合わせた具体的な株数、デザイン、そして正確な見積もりを知ることができます。
無理な勧誘を心配する必要はありません。まずは「自分の状態を知る」という目的で、気軽に相談してみましょう。

